ロングライダーだった私が・・・
ブルベとは・・・
ノーサポート・自己責任の長距離サイクリングイベントで、
タイムや順位には拘らず制限時間内での完走を認定するものです。
ブルベ(仏語 Brevet)は認定を意味します。
参加者は事前に公表されているルートに従って走行し、
指定されたチェックポイントを時間内に通過しゴールを目指します。
制限時間はおおよそ平均時速15km程度で計算され、
努力は要するものの無理のない速度で走れるように設定されています。
ブルベの規則、交通法規は厳守です。
規定の距離を制限時間内に走ると、コース完走の認定を受 けることができます。
(Adux Japanより)
自動車の競技でいうラリーのようなものですね。
決められたチェックポイントを制限時間以内にクリアーしていきます。
ただ、速さを競う競技ではありません。
私のブルベ経験
私が始めてブルベを走ったのが、
徳島の剣山という西日本で2番目くらいに高い山を登るというルートでした。
徳島市内からスタートし、山頂にタッチしてまた徳島市内への200km。
https://cyclo-rider.net/2014/08/17/brm816%e5%be%b3%e5%b3%b6%e3%81%ae%e7%b5%90%e6%9e%9c/
エントリーの後で、ブルベの中でもかなり過酷なルートで有名だったことを知り、
夏のブルベということもあり、相当にびびって剣山を自動車で見に行ったなぁ。
事前にコースの下見をしたのは、この1回きりでしたが本当に怖かったです。
剣山のブルベをクリアしてからは、自信がついてきてさらに長距離を走るように。
ゴールデンウィークに300km、400km、600kmの3連続ブルベを
走った事もあります。合計で1300km。
さすがにこの時は、完走はしたものの膝を痛めてしまいましたが、
翌週の300kmブルベを走っていたので、今思うと何かに取り憑かれていたかのようでしたねw
レース志向へ
剣山の200kmブルベを完走して、自信を付けた私は次の月の
大台ヶ原ヒルクライム(10年ほど前は、過酷なレースで今ほど人気がなかった)に
参加しました。でも、結果が全くダメで相当に凹んだ記憶があります。
当然のことながら、プロの自転車選手ではないので
自転車に使える時間は限られています。
ブルベで長距離を走りながらもレースで良い成績を残したい
と徐々に思うようになっていきました。
短時間高強度のトレーニングへ
200kmのブルベでは、速く走っても8時間くらいはかかります。
制限時間が、13時間ほどなので1回のライドで走っている時間としては、
とても長い。まぁ、それがブルベというものなのですが・・・
400km600kmとなると、そこに睡眠という要素が入ってきます。
ブルベを走ると、だいたい次の1週間は通勤以外で自転車に
乗りたいとは思わないくらいにヘトヘトになってましたねぇ。
トレーニングは回復とセットということに気づき始めます。
食いだめ、寝ためが出来ないように、身体は走りためができません。
ヒルクライムレースなんて、峠版のタイムトライアル競技なので、
高強度トレーニング以外なにものでもないのですが、
競技時間は、だいたい1時間くらいと短い。
ブルベは、信号で待ったり交通の流れに沿ったり、
マッタリ走る区間がどうしても出てきてしまいます。
その低強度なトレーニング時間が、身体をじわじわ疲弊させていき、
翌週からのグータラ生活に繋がっていくことに気づきました。
トレーニング目的でロングライドする場合、ブルベはいろんな意味でリスクが高い。
ブルベでの思い出
自分は大阪に住んでいるので、オダックス近畿のブルベを良く走ってました。
知らない土地の始めてのブルベで、台風による増水で橋が沈んで急遽ルート変更になったり、
山口県の岩国-角島で夜にイノシシに追いかけられ、朝方に自転車に乗りながら
居眠りをして気づいたら溝に落ちていたり。
枚方から、伊勢経由で福井に行く途中、真っ暗闇の白川郷を抜けたり。
観光名勝の近所を走っているんですが、しんどいのと夜で暗いのとで、
行った実感がほとんどないことが多いんです。
ある時は、200kmのブルベで、100kmほど道を間違えて走ったり、
連続パンクしたり、公園や駐車場で寝たり、たいがいのことはやってるかなぁ。
事故を起こしたりはしてないのが奇跡なくらいです。
冬場の豪雨の中を走った時は、本当に辛い。
でも、途中のコインランドリーでたまたまシューズの乾燥機があって、
乾かしたての暖かいシューズを履いた時は、天国かと思いました。
過酷な状態だから、思い出になることもありますね。
ブルベを走らなくなった理由
トレーニング志向になると、目的の競技にあったトレーニング方法があることに気づき、
ターゲットにあった時間の強度に合わせてメニューを組み、その後の回復とセットにし、
それを毎日淡々と消化していく方が、トレーニング効率がよく、結果的に
時間の短縮になります。
まぁ、面白くない考え方ですが、こういうことをしないと
アマチュアのレースであってもそう簡単に勝たせてもらえません。
ロードバイクに乗り始めて10年ほど経ちますが、クラス別でも
入賞経験20回ほどありますが、優勝できたのは、
シクロクロス2回と
ヒルクライム1回だけ。
それから、ロングライドは仲間と走る時と身体に刺激を入れたい時だけになりました。
同じ事をしていたら、身体が慣れてしまうのでたまにロングライドを入れると
日頃のトレーニングで使ってない筋肉を使うようにするためです。
そうなると、どこにブルベを走る時間がない・・・
私がブルベを走らなくなった理由です。
ブルベは一人のサイクリストを育てる学校
ブルベを走っていると、よく3~5人の集団走行になります。
多い時には10人ほどの集団になることがありますが、
個人的にはブルベで集団走行するのは間違っていると思います。
トラブルが起こった時に一人で対処できるようになるのが、
過酷なラリーの目的の一つなのではないでしょうか?
目的は様々で当然良いと思いますが、人の後ろに黙ってピッタリと
張り付いたり、自動車の迷惑になるくらいの集団に付いたり。
独立、自立したサイクリストと言えるのだろうか?
逆に、マナーがしっかりとしている人に出会ったり、
ライドの所作が美しい人に出会ったりすることがあります。
良い先生がいれば、悪い先生もいる学校みたいですね。
たまにエントリーしてみようかなぁと思ったりするけど、
きっとストレスになるだろうなと思いとどまるんです。
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